二人旅 後編

息子との初二人旅。

行き先は那須高原。

準備万端で朝を迎え、いざ最初の目的地東京駅へ。

バタバタするのが怖く、かなり余裕を持って出発したのだが、結果それが仇となってしまった。

わたしは、夏休みの東京駅をなめていた。

早く着いたら、どこかでゆったり座って待っていればいいと呑気に考えていたのだが、着いた瞬間、もう駅は人でごった返していた。

座るところなど皆無で、皆地べたに座っている状態。

時計を見ると、出発までまだ50分はある。

抱っこ紐と巨大リュックで合計20キロ近くを背負っているわたしは、絶望した。

息子も熱さと人混みにぐずり出し、まさに地獄。。。

とりあえず、コンビニで息子のご機嫌とり用のおにぎりを買い、汗だくになりながら、一刻も早く新幹線がくることを祈った。


しかしそこは日本の新幹線、完璧なまでに正確な時間で到着し、やっとこさ新幹線に乗り込んだ。

乗り物大好きな息子は、乗る瞬間までは大興奮で喜んでいたのだが、乗り込んだ瞬間に興味を失い、なにか食わせろとせがんでくるではないか。
那須塩原まで70分、ようやく座れ、おやつでも食べながら、旅気分を味わおうと思っていたのだがそうはいかない。


ちょうど息子が眠い時間になってしまい、またぐずりはじめた。

座って抱っこで眠ってくれりゃいいのだが、なぜか立って抱っこしろモード。

仕方なくデッキであやしながら寝かしつけ。
気づけば、次が那須塩原。

ほぼほぼ座席にはいなかった。

息子はすやすや、こっちはくたくたでなんとか那須塩原駅へ到着。



ここからはホテルのシャトルバスがお迎えに来てくれ、もう安心だ。

ここまではなかなかの地獄で、早くも二人旅を後悔していたが、ホテルに着いたら天国だった。

素晴らしいおもてなしと自然の風景。

過ごしやすい気候、可愛らしいスモア、車など気にせず走り回れる環境、屋内遊びもできるエリア、色んな植物や虫などと遊べる朝の散歩、喜ぶ息子の笑顔、最高のお部屋。

2泊3日、「リゾナーレ那須」の施設内だけで思いっきり楽しめた。

基本的には天国だったのだが、2日目のお昼に事件は起きた。

色んな体験型アクティビティがあるのだが、せっかくだからとランチも兼ねて、ピザ作り体験に申し込んだ。

できあがっている生地を丸く伸ばす所からはじめ、トマトソースやコーンなどをのっけて、釡で焼いてもらう。

これなら1歳7ヶ月の息子でもできそうではないかと考えたのだが、読みが甘かった。

生地を見た瞬間、粘土か何かと思ったのだろう。
薄く丸くしなければいけないのに、握り潰しはじめた。
そしてぐっちゃぐちゃにした。
プロでも修正は不可能である。

優しい店員さんが、もう一つ生地を持ってきてくれたのだが、息子に渡すと確実にデジャブになるのでとりあげた。

次の瞬間、泣き叫ぶ息子。

慌てる母と店員さん。

素早く生地を伸ばして丸くし、息子にトマトソースを塗らせようとする店員さん。

トマトソースごと投げる息子。

飛び散るトマトソース。

慌てる母と店員さん。

コーンならできるかな、と息子にコーンを渡す店員さん。

コーンを投げる息子。

飛び散るコーン。

ぶち切れる母。

慌てる店員さん。

「もう我々は作れないので、焼いたやつ持ってきてください」

まさに地獄絵図だった。

これは完全にわたしのミスだ。
今の息子には早すぎたのだ。

このピザ事件以外は本当に心から楽しめ、リラックスでき、最高の旅であった。

ただ、しばらくワンオペ旅は寝かせておいて。

また、もう少し大きくなってからかな、と感じたわたしと息子の夏休みでした。
 

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