ぼっち飯

最近地方ロケに行った際に密かに楽しみしていることがある。それはひとりバラ飯。
コロナ感染対策として、みんなでロケ終わりにたべるのではなく各々でバレて夜ご飯をたべるようになった。もちろんスタッフさんとみんなでその日のロケをああだこうだ言いながら囲むご飯も楽しい。けれどもともとぼっち飯に全く抵抗のないわたしはその土地の味を自分のタイミングでたべたいものをたべたいだけ堪能できるぼっち飯もたまらなく楽しい。
しかも国内ロケなので海外ロケに比べると移動時間も少なく、日によってはわりかし早めにホテルに到着するのだ。
早めに終わりそうな日はお昼くらいからそわそわし始め、地元のドライバーさんにききーのスマホで検索しーの、ニヤニヤが止まらない。
予約したお店に着きひとりカウンターにつく。メニューを眺め、おすすめなどを尋ねる。ほんとうは地酒をちびちびたしなみながら、なんてことに憧れはするがお酒にめっぽう弱いわたしは甘いサイダーを酒代わりに、郷土料理を頂くのだ。



なんて大人になったのだ。あこがれの大人になった自分に酔いしれながらたべるご飯は最高である。気分はまさに孤高のグルメ状態で脳内で松重さん並みにナレーションをつけている自分がいる。ぼっち飯最高。
ただ一つだけ困ることがある。それはたくさん種類をたのめない問題。一度サラダをたのんだらものすごい量でほぼサラダのみで腹がいっぱいになった。実は小食のわたしの胃袋を考えるとたのめて3,4品が限界である。なのでいつも以上にメニューは吟味しなければならない。



色んな意味でぼっち飯というのは毎回チャレンジなのだ。その密かな緊張感と戦いに挑む感じがまたたまらない。結果わたしにとっては何も気にせず何種類もたのめるみんな飯もお店に入る瞬間から気合いをいれるぼっち飯もどちらも捨てがたい。

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