宝もの

最近は、ずっと息子と家にいるので、どうしても息子ネタが多くなってしまうこと、どうかご了承を。

これを書いている現在、二ヶ月の息子は、手の中に、とあるものを隠して、大事そうに持っている。
わたしがそれをとろうとすると、赤ちゃんとは思えない力で、何が何でも渡すか、とよりぎゅっと握るのだ。
寝る時も、ミルクを飲んでいる時も、片時もはなさない。

息子がそれほど大事に隠し持っているもの。
それは、埃である。

ええ、あの埃。
まだ「誇り」は持てないが、「埃」は握って、はなさない。
もちろん、科学的には意思なく持っているので、毎晩お風呂で洗うのだが、なぜか次の日には、どこで見つけてきたのか、しっかり握っている。
ここまでくると、意思を持って、埃を大事にしているように思えてくる。
息子のはじめての宝ものとも言える。
これから、物でも人でも出会いでも、たくさんの宝ものと出会うであろう。

けれど、きみの最初の宝ものは「埃」だったんだよ、といつか伝えたら、きっと怒られるであろう。



今は「埃」を持って、頑張って生きているが、いつの日か「誇り」を持って、生きてほしいと思うお母さんです。

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